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極東アジアの5ヶ国(地域)間を、なんとなく比較してみるブログです。

韓国/中国/香港/台湾の時価総額1位の企業を比較してみよう。(2017年12月末時点)

 今回は各国(もしくは地域)の時価総額1位の企業を比較してみます。

 

 ランキングは、以下のサイトにいい感じにまとまっていたので、以下のサイトにある2017年12月末時点の情報を参考にしています。

http://www.180.co.jp/world_etf_adr/adr/ranking.htm

■韓国

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  • 会社名: サムスン電子
  • 時価総額: $3,280億(約37.0兆円) 
  • 世界ランク: 13位
  • 設立年度: 1969年
  • 分野: 総合家電/半導体メーカー等

 韓国では、総合家電メーカー兼半導体メーカー等である「サムスン電子」が1位にランクイン。

 「総合家電メーカー兼半導体メーカー等」という表現を使っているのは、サムスン電子が色々とやっているから。企業内の組織再編が頻繁に行われていて、組織的な分類は流動的だが、サムスン電子が行っている主な事業は、モバイル端末事業、半導体事業、白物家電事業、ディスプレイ事業の4つ。売り上げベースだと、モバイル端末事業、半導体事業、白物家電事業、ディスプレイ事業順で大きく、営業利益ベースだと半導体事業、モバイル事業、ディスプレイ事業、白物家電事業順で大きい。

 2017年は、ギャラクシー・ノート7のバッテリーの発火問題やiPhone Xの好調により、モバイル端末事業の勢いは少し衰えているが(それでもAndroid陣営のNo1であることは変わらないが)、半導体需要の爆発的な増加によって、半導体事業で売り上げを伸ばしており、史上最高の売上高を記録している。

 

■中国

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  • 会社名: テンセント・ホールディング
  • 時価総額: $ 4,956億(約55.6兆円) 
  • 世界ランク: 6位
  • 設立年度: 1998年
  • 分野: インターネットサービス/オンラインゲーム

  中国では、インターネットサービスやオンラインゲームを提供するテンセントが1位。

 設立初期には、PC用メッセンジャーである「QQメッセンジャー」を媒介とする広告収入が主要なビジネスモデルだったが、「QQメッセンジャー」をプラットフォームとして、PCオンラインゲーム事業を開始。2017年時点で、世界のPCオンラインゲーム市場において66%ものシェアを確立しているなど、世界No.1のPCオンラインゲーム会社に成長している。

 また、利用者数が約10憶人に達するモバイルメッセンジャー「WeChat」もテンセントが手掛けるサービスの一つ。最近では、この「WeChat」をプラットフォームにして、広告収入を増やしていっているほか、モバイルゲーム市場にも参入して早いスピードで成長している。

 また、利用者数が約10憶人に達するモバイルメッセンジャー「WeChat」もテンセントが手掛けるサービスの一つ。最近では、この「WeChat」をプラットフォームにして、広告収入を増やしていっているほか、モバイルゲーム市場にも参入して早いスピードで成長している。

 

■香港

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  • 会社名: チャイナ・モバイル
  • 時価総額: $ 2,078億(約23.2兆円) 
  • 世界ランク: 34位
  • 設立年月: 2000年
  • 分野: モバイル通信

  香港では、モバイル通信会社(日本のNTTドコモauのような会社)である「チャイナ・モバイル」が1位。

 香港のみでなく中国でもモバイル通信事業を展開しており、ユーザー数基準で世界最大のモバイル通信会社。中国には、「チャイナ・モバイル」の他に「チャイナ・ユニコム」や「チャイナ・テレコム」というモバイル通信会社があるが、その2社を足したものより3倍も大きい。

 世界1位のユーザー数から得られるデータ通信料や音声通信料をもとに、穏やかな成長を続けている成熟企業であるが、中国の都市部以外には、データ通信を自由自在に使えていない人が少なくないと思われているため、成長の余地はまだあると思われる。また、莫大な自己資本とユーザー数を武器に、ビックデータやIoTと言ったデジタルビジネスにも積極的に参入し、次なる収入源の発掘に拍車をかけているというから今後が楽しみだ。

 

■台湾

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  • 会社名: 台湾・セミコンダクター・マニュファクチャリング
  • 時価総額: $ 2,078億(約23.2兆円) 
  • 世界ランク: 35位
  • 設立年月: 1987年
  • 分野: 半導体メーカー

 台湾では、半導体の受託生産会社である「台湾・セミコンダクター・マニュファクチャリング」が1位。

 もともと垂直型(1社でデザイン、生産、販売などを全部やる方式)だった半導体市場に、受託生産という概念を持ち込んで水平型(デザイン、生産、販売などの工程を複数社が分業してやる方式)に変えたのが「台湾・セミコンダクター・マニュファクチャリング」である。

 資本集約的であるが故に寡占状態となっている半導体受託生産市場において、50%以上のシェアを有し、圧倒的な存在感を示している。サムスン電子が半導体モリーに強みを持つ一方、当社は、マイクロプロセッサーに強みを持つ。iPhoneiPodのコアプロセッサーも供給していて、iPhone Xのヒットと相まって当社の業績も好調だという。

 サムスンと同様に、第4次産業革命により、半導体需要が今後も爆発的に増える見込みであることを考えると、「台湾・セミコンダクター・マニュファクチャリング」も暫くは安泰ではないだろうか。