韓国/台湾/日本のプロ野球リーグを比較してみよう。
初回は音楽分野で各国の週間チャートを比較しましたが、今回は、スポーツ分野を比較してみます。
比較対象は、各国とも先月もしくは先々月に開幕して、徐々に盛り上がってきているプロ野球リーグです。
プロ野球をテーマにするのは初めてなので、深堀はせずに、各リーグの基本情報レベルで浅く比較します。
なお、残念ながら、香港にはプロ野球リーグがなく、中国にはあるもののあまり情報が無いので、韓国と台湾に日本を加えて、3か国間で比較たいと思います。
■韓国
■台湾
■日本
- リーグ名:NPB(セ・パ両リーグ制)
- 創設年度:1936年
- チーム数:12チーム(セ=6チーム、パ=6チーム)
- 年間観客動員数:約2,432万人
- リーグ平均打率:セ=0.255、パ=0.259
- リーグ平均防御率:セ=3.69、パ=3.90
(全リーグとも2015シーズンのデータを使用)
■比較
まず絶対的な数は、全ての項目で日本が圧倒的。
歴史は、韓国より46年、台湾よりは54年も長い。
チーム数は、韓国とは2チーム差で大差ないが、台湾よりは3倍も多い。
観客動員数は、韓国の約3倍、台湾の約18倍といった感じで、圧倒的に差をつけている。
では、各国の人口を加味した場合はどうなるだろう。
まず、各国の人口は以下の通りとなっている。
【各国の人口(2015年末時点)】
- 韓国=5,150万人
- 台湾=2,349万人
- 日本=1億2,710万人
上記人口を使って、1チーム当たりの人口と観客動員数が人口に占める割合を出してみよう。
【1チーム当たりの人口】
- 韓国=515万人/チーム
- 台湾=587万人/チーム
- 日本=1,059万人/チーム
算出結果を見ると、韓国と台湾は同じぐらいなのに対し、日本が2倍多い。
何人あたり1チームがあるのが適切かは分からないが、日本はもう少しチームを増やしてもよさそうだ。
【観客動員数が人口に占める割合】
- 韓国=14.3%
- 台湾=5.6%
- 日本=19.1%
絶対数で比較すると相当な差があった観客動員数だが、人口で割るとその差が縮まる。
日本が一番であることは変わりないが、韓国=約3倍→1.3倍、台湾=約18倍→3.4倍になる。
この数字でみると、韓国人は、日本人に匹敵するほど野球を愛していることが分かる。
一方で、台湾は、八百長問題で観客数が急激に減ったことがあり、韓国・日本に比べて少ないが、増えている傾向にあるらしいので、今後、より伸びて行くのではないだろうかと思う。
最後に、リーグ平均打率と防御率も比較してみよう。
【リーグ平均打率】
台湾(0.301)>韓国(0.280)>日本(セ=0.255、パ=0.259)
【リーグ平均防御率】
日本(セ=3.69、パ=3.90)>韓国(4.87)>台湾(5.12)
こう見ると、韓国リーグがちょうど良いように見えるが、韓国でさえ、深刻な「打高投低」(バッターが強く、ピッチャーが弱い状態)と言われているらしいので、台湾の「打高投低」は異常な水準なのかも知れない。
各リーグともリーグ内のバッターとピッチャーしか相手にしないため、どのリーグがより強いかは一概に言えないが、「野球は投手力」と言われているので、直接対決になると、投手力が強い日本が勝つ確率が高いのではないかと思う。